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zoom RSS スキップ・スキップ・ビート!番外編 bP(side:Y蓮)

<<   作成日時 : 2008/01/03 20:50   >>

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「い、いやぁぁぁ!敦賀さん!なにするんですかっっっ!」

「…え?なに…って 挨拶のキス…」

「く、唇にするなんて いくらなんでも あんまりです!
やめてください!!セクハラで訴えますよ!!」


「…は?」

 2007年5月10日朝

 朝食を作ってる彼女 背後から抱きしめて
 いつものように、朝の挨拶をした俺に
 最上さんが 真っ赤な顔で もうぜんと抗議する。

 眼にいっぱい涙を ためながら…。

「こ、こんな 敦賀さん 嫌いですぅ〜」

 き、嫌い!?

「な、なんで…?この1週間 ずっと この挨拶だったろ?」

思わず 声も裏返りそうだ!

「そ、そんなはずありません!」

「…そもそも…!」

 冗談じゃない!
 心も伝えないうちに 嫌われてたまるか!

「君が 1週間前 俺の寝室に 潜り込んできて 最初に始めた挨拶だろう!?」

「敦賀さん!何、寝とぼけてるんですか!いくらゴールデンウィーク中でも!
 気がゆるみすぎです!!」


「はっ!?」

 ゴールデン…ウィーク中…?

「最上さん…」

「は、はい?」

「今、西暦何年 何月何日?」

「は?2007年 5月3日に決まってるじゃないですか!楽しい4連休の始まりですよ♪」

 …???

「あ…あいにくだけど…もう 終わってるから…ゴールデンウィーク…。」

「…えっ?」

「今日は 2007年5月10日」

「う、うそです!そんな…!」

 論より証拠。

 ぴっとテレビのリモコンを操作して ニュースをやってる局にチャンネルを替える。
 キャスターの机に置かれている日付表示 見てもらうためだ。
 
 ガシャガシャガシャーン

 彼女が流しに用意していた食器が落下する。

「最上さん!」

「す、すみません…めまいが…」

「大丈夫!?もう一度 ベッドに戻って!休んだ方がいい!」

「え、ええ…。」

「…君は…今 何日だと 思ってたの?」

 彼女の部屋。
 俺が彼女のために用意した薔薇模様の天蓋付きベッド。

 その上に そっと横たえて 話しかけた。

「…2007年 5月3日…だと。」

 彼女の顔色は、青いを通り越して紙のように白い。

「もしかして…この1週間 記億ない?」

「…まるで…まったく…全然…。」

 うるうるるっと 大きな目にみるみる 涙が盛り上がってくる。

「な、泣かないで!最上さん!」

「わ、わたし どうしちゃったんでしょう?!」

「つ、疲れてたんだよ!きっと!そのうち、思い出すから!」

「…そうでしょうか…」

「思い出せなくても!たった7日間のことじゃないか…!ね?」

「その7日間…自分が何してたのか わからないの…って 恐いです…。」

「大丈夫!いつも通りの君だったから!家事も仕事も ばりばりこなしてたし!」

 いきなり俺のベッドに潜り込んでた あの3日の朝…以外は…ね!

 …ん?

 あれ…?

 そういえば…。

 5月3日の朝の彼女…なにか妙なこと 口走っていた…ような?

 鏡に映った自分の姿に悲鳴を上げて…

   ― 今日は 何年何月何日ですか!? ―

 すさまじい形相で俺に聞いてきた。

 俺が…「2007年5月3日」って答えた瞬間

   ― きっかり17年前…! ―

 そうつぶやいて がっくり 落ち込んだ…。

 次の瞬間には いつもの笑顔にもどって いつものように動き出したが…。

 …。
 
 …え?

 え?え?!

 『きっかり17年前…』って!言った!確かに!!
 あの朝の彼女は!

 俺の口づけに慣れてて やたらにうまかった彼女!

 今朝のちょっとしたキスにさえ 真っ青になってしまった
 目の前の最上さんとは まるで違う!

 …と いう…ことは…。

「?あ、あの…敦賀さん?なにかいいことでもあるんですか?
突然 やたら ご機嫌になられて…」


「ああ。今、急に未来への明るい展望が 開いてきてね♪」

「は?」

「ねえ 最上さん」

 にっこりほほえんで、彼女の上にかがみこんだ。

「は、はい?」

「フランスではね、大切に思う家族には 唇にキスするのが 本当の挨拶なんだよ。」

「そ、そんなの 初耳…。」
 
「俺は君のこと、家族のように大切に思ってるんだけど…君は違うのかな?」

 切ない眼を演じてじっと見つめる。
 …と、たちまち 彼女が焦り出す。

「わ、わたしだって!敦賀さんのこと、大事に思ってます!」

「ありがとう。じゃ…」

 すっとその唇にキスをする。

「…な!」

「君は、俺の家族だから。これからは、挨拶も、本格的にいこうね。」

「…そ、そんな…」

「それとも そんなふうに思ってるの俺だけ…かな?」

 必死な眼になってるはずだ、今。
 演技なんか抜きに…!

「…いえ。私も…敦賀さんのこと…大事に思ってます」

 彼女は、ぽっと顔を赤らめる。

「…!最上さん!」

「お兄さんか お父さんだったらいいなって!」

 その笑顔は 実に愛らしい。凶悪なほどに!!

「…。」

 …そういう…オチか! 
 やさぐれそうになる気分 必死になだめる。

 我慢だ 我慢!

 大丈夫!この苦しみは 報われるんだ!いつか…きっと!

 あの5月3日の朝

 彼女は 言ったんだ。『蓮』って
 俺を抱きしめて、キスしてきたんだ。自分の方から

 17年後は
 俺は幸せのまっただ中にいる!確実に!!

「す、すみません!敦賀さん!わ、私ごときが お兄さんだの お父さんだの!
 図々しいですよね!」


 俺の沈黙 どう曲解したのか
 半泣きになってる彼女なだめながら つくづく思った。

 聞いておけば 良かった!

 いったい いつ頃 報われるのか!

 俺のこの苦しみは どのくらい続くんだ!?いったい!!
 

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